過敏性腸症候群の軽度

軽度の過敏性腸症候群とは、いったいどういうものなのでしょうか? その前に過敏性腸症候群(IBS)の定義についてお話をさせて頂きます。 まず今から過去3ヶ月間の間に、例え軽度でも良いので月に3日以上にわたって腹痛や腹部不快感が繰り返し起こったかどうか、ふり返ってみて下さい。これに当てはまらなければ、過敏性腸症候群ではありません。しかし例え当てはまった場合でも、すぐにIBSだとは断定できません。何故なら次の3つの中から2つ以上、該当しなければならないからです。

1、 排便によって症状が軽減する。
2、 発症時に排便の回数に変化がある
3、 発症時に便形状(外観)の変化がある

過敏性腸症候群 水下痢

 

 

 

 

 

これらの条件を満たした時、過敏性腸症候群(IBS)の可能性が大きくなります。しかし程度問題があります。軽い人もいれば重い人もいます。軽度の過敏性腸症候群の方は、IBSと診断される為のギリギリラインの1ヶ月の間に3回しか腹痛や腹部不快感がおきず、排便だって少ししか変化しなかったりします。また腹痛や腹部の不快感も比較的に軽度のはずです。だから朝、学校を遅刻したりする事も無いか、あってもめったには無いでしょう。

過敏性腸症候群 軽度

過敏性腸症候群のガス型の方も軽度の場合は、学校でガスが漏れてしまうという事はありません。ちゃんと我慢できるはずです。ただ授業中、ガスを我慢してるので、その時にお腹が張って苦しくなるという事はあります。ただし、あくまでも軽度の場合は、その回数も重い人よりも少なくなります。

それに過敏性腸症候群の軽度の方は、ガスの臭いも軽くなります。それは腸内細菌の悪玉菌が少ないからです。重い方は悪玉菌も増えるので、臭いもきつくなります。また便の色にも影響があります。悪玉菌が多いと、黒っぽい便が出ますが、善玉菌が多いと黄色の便が出ます。

 

 

 

 

 

それから腹鳴りも過敏性腸症候群の軽度の人は、そんなに頻繁にしかも大きな音では鳴らないでしょう。重症になると、しょっちゅう鳴ってしまいます。だから近くに人が居ると、その人に聞かれてしまい困る訳です。

ところで皆さん、過敏性腸症候群が軽度の時は、すぐに病院へ行ったりしない方が多いかもしれません。「これくらなら我慢できる」と思われるのでしょう。しかしだんだん酷くなってくると、もう耐えられなくなるのです。と言うのも過敏性腸症候群は生活の質(QOL)を著しく損なうものだからです。つまり、いつ襲われるか分からない腹痛と下痢の為に電車に乗れない、バスに乗れないでは、通勤、通学にも支障が出ます。また学校や会社で何度もトイレに行くようでは、恥ずかしいし勉強や仕事にも集中出来ません。また臭いオナラが人前で何度も出るようだと、もう学校や会社を辞めてしまう方もおられます。

 

 

 

 

 

だから、そこまで重症になると、今度は精神的にも病んでしまい、うつ病を併発される方もいます。だからそうなる前に、もっと軽度の段階から過敏性腸症候群の治し方を見つける努力をした方がよいかと思います。もちろん重症になってからでも、遠藤自律神経研究所にお任せ下さい。だいたい当所に来られる方は、軽度の方よりも、重症の方の方が多い感じがします。