呼吸法のやり方
この呼吸法で、
心とお腹が落ち着きます。
◆過敏性腸症候群と呼吸法
過敏性腸症候群の治し方において、これから教える呼吸法はとても大事なものになります。これは深呼吸する事によって自律神経を安定させてリラックスする方法です。人間はちょっとでも不安になったり緊張すると呼吸が乱れるものです。つまり浅く早い呼吸になって心臓もドキドキして来ます。そこで深呼吸をくり返せば、呼吸も心臓もゆっくりと落ち着き、気持ちも安定して来るのです。心が落ち着けば自律神経も安定して、お腹も落ち着いて来ます。なぜなら「脳腸相関」と言って、脳と腸は自律神経によって密接に関係しているのです。
その証拠として過敏性腸症候群の方は、家で一人でリラックスしている時は、お腹が落ち着いている方が多いのですが、電車に乗ったり、学校や会社に行ったりして、人前に出ると途端にお腹の調子が悪くなる方が多いのです。だから心が乱れるとお腹も乱れ、心が落ち着くとお腹も落ち着くのです。そこで深呼吸を繰り返す事によって、心を落ち着かせる事が大事なのです。そうすれば自動的にお腹も落ち着くようになります。
◆呼吸法のやり方
まず姿勢を正します。座りながらでも立ちながらでも良いですが、猫背はダメです。背筋を伸ばして下さい。しかし後ろに反ってもダメです。
最初は「ハ~」と口から息を吐き出して下さい。次に、鼻からゆっくりと大きく吸ったら、今度は口からゆっくりと長く吐き出します。そして吐く時間の方が吸う時より2倍以上長くなるようにします。何故なら吐く時に副交感神経が働いてリラックス出来るからです。是非、吐く時の気持ち良さを味わいながら深呼吸を繰り返して下さい。目安として4秒かけて吸ったら、10秒かけて吐き出します。そして息を吐く時に体の力を抜くようにすると、よりリラックス出来ます。
5分~10分間を1セットとして、1日5セット以上やって下さい。もちろん、もっと多くやっても構いません。
なお吸う時は必ず鼻から吸って下さい。吐く時は口から吐きます。この時、口から糸を吐くように、細く長く時間をかけて少しずつ吐き出します。
この呼吸法を、普段から練習しておいてください。更に、いざ緊張する場面で3回でも良いので呼吸法を行えば、その場で自分を落ち着かせる事が出来ます。するとその場で、お腹を安定させる事が出来ますので、過敏性腸症候群の下痢やガス、腹痛などで悩んでいる方には効果的です。なおこの呼吸法は、過敏性腸症候群の人に限らず、全ての人達の日常生活の中に取り入れる事が出来ますので、是非、試して下さい。不安、緊張感を和らげ、ストレス解消になります。パニック発作の予防にもなります。
◆暗示を行うと効果的
呼吸法を行ってる時に目を閉じた状態で、吐く息に合わせて「私は落ち着いている」と、心の中で暗示を唱えるとより効果的です。時々行ってみて下さい。特に苦手な場所でやれば、その場で自分を落ち着かせる事が出来ます。なお暗示をかける時の注意点として、焦って「落ち着け!」とばかりに能動的、積極的に暗示をかけると、逆効果になる事があります。だから自然と落ち着くまで待つように、受け身の姿勢で暗示をかけた方が良いです。
◆不眠症の方へ
それからこの呼吸法を寝る時、布団の中で行うと楽に寝る事が出来るようになりますので不眠の改善にもなります。と言うのは、入眠するまでに時間がかかる人というのは、だいたい寝る時に体に力が入っている人なのです。それで心身の緊張が取れずに、寝れないのです。ですから、布団の中で呼吸法を行い、吐く息に合わせて体の力を抜いてください。そうすれば、呼吸を行う度に体の力が抜けて来ますので、だんだん眠くなって来ます。
◆腹式呼吸法が出来る人へ
先程、説明した単なる深呼吸でも効果がありますが、もし腹式呼吸法が出来る人は腹式呼吸法を行って下さい。その方がより効果的です。腹式呼吸法とは、吐く時にお腹をへっこまらせて、吸う時にお腹を膨らませる呼吸法です。ただし腹鳴りでお悩みの方は、腹式呼吸法をやると、余計にお腹が鳴ってしまう方がいます。その場合は、腹式呼吸法はやらずに、普通の深呼吸で構いません。
以上、自分で出来る過敏性腸症候群の治し方において、呼吸法がとても大事である事を述べてまいりましたので、是非、ご参考にして下さい。
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