内視鏡検査と過敏性腸症候群
40歳以上になったら毎年、検便はもちろん1度は大腸内視鏡検査を40代の内に受ける事をおすすめ致します。
過敏性腸症候群の治し方を知る事も大事ですが、大腸ガン予防する方法を知る事も大事です。そこで、ここではその辺の事も書きたいと思います。
過敏性腸症候群と診断される為には大腸に器質的な大きな異常が、どこも無い事が前提です。しかし問題にならない程度の小さな炎症が見つかる事もあります。もし器質的に大きな異常がある事によって便秘や下痢、腹痛が起きていた場合を想定して、まずは病院へ行く事が大事なのです。つまり自分で安易に過敏性腸症候群だと考えない事です。一番怖いのは、やはり大腸がんでしょう。他にはクローン病や潰瘍性大腸炎というのがあります。なお大腸がんは、40歳から発症率が高くなっていくので、40歳以上の人は過敏性腸症候群の人も、そうじゃない人も関係なく、1度は大腸内視鏡の検便は受けるべきでしょう。というのも、40歳以上になると、なんと2人に1人は大腸ポリープが見つかるというデータがあるのです。そのポリープは取らないで放っておくと大腸ガンになる可能性があります。だから40歳以上の人は、毎年、検便を受ける事はもちろん、1度は大腸内視鏡検査を受けてみた方が安心でしょう。
普通、大腸内視鏡は検便で陽性と出た場合に精密検査として受けますが、個人的には、それからでは遅いと思ってます。つまり検便で陽性になるという事は、出血している訳です。出血してるという事は、大腸がんの可能性が大きい訳です。すると大腸内視鏡検査で「がんが見つかりました」と言われて手術する事になってしまうかもしれないのです。確かにそれが早期のがんであってくれれば、95%の確率で治ってくれますが、もし進行してたらどうしますか? だから出来ればガンになる前の段階のポリープの時点で取ってしまった方が一番ベストな訳です。だから例え検便で陰性と出ても、40歳以上になったら出来るだけ早く1度は大腸内視鏡検査を受けるべきだと思います。40歳以上の2人に1人は、ガンの前兆であるポリープを持ってる訳ですから・・・。
ところで検便で陰性と出ても大腸内視鏡検査を受けた方が良い理由は、それだけではありません。実は出血しない大腸がんもあるのです。これは恐ろしい事です。普通の大腸がんは「腺腫瘍性ガン」と言って、ポリープみたいな形をしている凸型のガンです。だから便がそこを通り過ぎる時に、血が便に付くので、検便の時に陽性と出てくれる訳です。しかし実は、凸型ではなくて「陥凹型がん」と言って、大腸にポリープ形の腺腫が無くて、平らになってるガンがあるのです。だから便は、そこを通る時に、血が付かずに通り抜ける事が出来るのです。つまりこの「陥凹型がん」の場合は、検便しても陰性と出てしまいます。だから例え、検便で陰性でも安心してはいけないのです。もしかしたら、この陥凹型がんがあるかもしれないのです。
実は私も47歳になりました(2015年現在)。検便は毎年受けていて陰性ですが、1度も大腸内視鏡検査は受けてません。だから今月中に受ける予定です。もう検査の予約もしました。
過敏性腸症候群の皆様も、40歳以上になったら必ず毎年、検便は受けて下さい。また例え検便の結果が陰性でも40代のうちに、1度は大腸内視鏡検査を受ける事をお勧めします。50歳以上でしたら、すぐにでも受けてみる事を、おすすめします。大腸がんは早期ならば95%の確率で治るガンと言われております。なお大腸がんの原因は、はっきりと分かってないのが現状です。ただ便秘と下痢を繰り返す人は、大腸がんになりやすいという一説のデータがあるそうです。よって便秘にせよ下痢にせよ便通異常のある過敏性腸症候群の方は、特に40歳を過ぎたら1度は大腸内視鏡検査を受けた方が良いでしょう。もちろん便通が正常な人も40歳を過ぎたら、大腸内視鏡検査を受けるべきです。と言うのも、そもそも大腸がんは自覚症状が無いのです。便通も正常、腹痛も無いのです。もしがんの為に自覚症状が出たら、そのガンは相当進んでいる事になってしまいます。
なお大腸がんは、適度な運動をする人には少ないという確実なデータがあります。だから毎日、最低30分は適度な運動(ウォーキングでも良い)をする事を、おすすめします。逆に息が切れるような激しい運動は、活性酸素が大量に発生するので逆効果になります。適度な運動に留めて下さい。
それと食事では、にんにくが大腸ポリープの予防や縮小になるというデータがあります。つまり大腸がんの予防にもなる訳です。ただ、にんにくは刺激が強く下痢する人がいます。その点、黒にんにくは味がソフトなので、普通のにんにくで下痢する人は黒にんにくをオススメします。
過敏性腸症候群の方には、いつまでも元気な腸で明るい人生を送って頂きたいと願っております。